邦楽の中に出てくる英語を通して英語学習をしてみたいと思います。このページで取り上げるのは乃木坂46 の「しあわせの保護色」です。
気になる歌詞部分
乃木坂46 の「しあわせの保護色」の歌詞で気になる点があります。以下の黄色い下線部分です。
I found it, will be good
I found it, I know well
I found it, in my heart
I found it の意味
- I は「私」。
- found は「見つけた」という意味で、 find の 過去形。
- it は「それ」という意味の代名詞。
I found it. は過去形の文です。過去形は過去の事実を表現するだけのものです。I found it. と言うと、過去のある時点で「私はそれを見つけた」という事実の報告をしているにすぎないように聞こえるのです。
- I broke my leg.(私は足を折った。)
- My father died.(父は死んだ。)
- My mother went to a shop.(母は店に行った。)
- I talked with my friends.(私は友達と話した。)
この歌で言いたいことは以下のようなメッセージではないでしょうか。
幸せは見えにくいがどこにあるのかがわかった。私は幸せを見つけた。そしてそれを今も大事にしている。
英語の過去形では「今も大事にしている」という気持ちは伝えられません。では I found it. の代わりに、どのように表現がよいのでしょうか。正しくは I’ve found it. です。
I’ve found it の意味
- I は「私」。
- I’ve は I have の省略形。
- have found は 現在完了形。
- found は 過去分詞形。元は「見つける」という意味の find という動詞。
- it は「それ」という意味の代名詞。
I’ve found it. は現在完了形の文です。現在完了形は過去の一点から現在までのつながりを表現します。日本語にはない時制なので非常に分かりづらく、現在完了形(中3で習う)で英語につまづく人は多いと思います。
I’ve found it. の訳は「私はそれを見つけた」となりますが、意味するところは以下のようになります。
幸せを(過去の一点で)見つけて、幸せが見つかった状態つまり幸せが何かをきちんと認識している状態が今までずっと続いている。
発音について
I found it. と I’ve found it. の発音はほぼ同じです。ゆっくりはっきり発音されない限り、違いを聞き取るのは非常に難しいです。あえて言うのであれば、I’ve found it. の I の後には ‘ve の音が入っているので、その後の found it は、I found it の found it と比べると、ちょっとだけ遅れて聞こえます。