閉会式でのブーイング
2018年全米オープン女子テニスシングルス決勝後のセレモニー。
いつもの記者会見で見るような天然で天真爛漫な大坂なおみの笑顔が見たかったが、セリーナの一件でそれどころではなかった。
大坂なおみが初優勝を飾った決勝戦後の閉会式はブーイングが飛び交う異常な雰囲気とともに始まった。
準優勝のセリーナがスピーチでブーイングは止めてほしいと観客に伝えたことでブーイングはおさまった。
セレモニーはセリーナ劇場と化していて、聴衆を上手く味方につけたセリーナの独壇場だった。
ブーイングは大坂に対してのものではなかっただろうが、初優勝をもっと良い形で祝うことはできたはずだ。
止まないブーイングに居たたまれなくなったのか、式の途中で大坂はサンバイザーで顔を隠して涙を流していた。
大坂はアメリカ人の父親とのハーフだが、ホームの雰囲気は少しもなかった。
セリーナのスピーチ
Let’s make this the best moment we can and we’ll get through it.
この時間をできるだけ最高のものにしましょう。そしてやり遂げよう。
- Let’s は「~しましょう」。
- make A B で「AをBにする」。
- この場合のAは this で、Bは the best moment。
- we can は「私たちができる」。
- we’ll は we will の省略形で「私たちは~するだろう」という意志を表す。
- get through は動詞で「~をやり遂げる」。
let’s give everyone the credit where credit’s due.
みんなの頑張りを称えあいましょう。
これは決まった言い回しなので、全体を一つの単語のように覚えてしまうと役に立つ。
誰かを褒めるときに使われる。
- credit は「称賛」という意味の名詞。
- due は「当然の」という意味の形容詞。
let’s not boo anymore.
もうこれ以上ブーイングはなしでいきましょう。
- Let’s は「~しましょう」。
- boo は動詞で「ブーイングをする」。
- anymore は not と使われて「もうこれ以上~ない」という意味を表す。
大坂なおみのスピーチ
I know that everyone was cheering for her.
私はみなさんが彼女(セリーナ)を応援していたのを知っています。
- I know は「私は知っている」。
- 何を知っているのかと言うと that の後。
- この場合の that に意味はない。
- everyone は「みんな」。
- cheer は「応援する」。
- was cheering は過去進行形で「応援していた」。
- cheer for で「~を応援する」。
- her は文脈上、セリーナのこと。
I’m sorry it had to end like this.
このような結果(セリーナが負けたこと)になって申し訳なく思っています。
I’m sorry は「ごめんなさい」。何について謝っているのかはその後。
it は「それ」だが、ここでは形式的に主語として置かれていて、意味はほとんどない。
- had to は「~しなければならなかった」。
- end は動詞で「終わる」。
- like this は「このように」。
- like は「~のように」という意味で日常的にはよく使われる。