受け身形(うけみけい)は中学2年生で習う文法です。受け身形は誰がその行為をしたのかをあえて口にしない、したくないときに好んで使われます。日常生活で頻繁に使われるというわけではありませんが知っていて損はないのでこのページでしっかり学習しましょう。
受け身形とは
受け身形は受動態(じゅどうたい)ともいいます。「(~によって)~される」という状況を表現します。例えば「(人が)おこられた」や「(木が)切り倒された」などです。
誰による行為かを省略
受け身形の優れている点は誰によってその行為が行われたのかを省略しても文章として成立することです。
例えば「私はおこられた」という文は受け身形です。この人は仮に父親におこられたとしましょう。しかし「私は父におこられた」とわざわざ言わないで単に「私はおこられた」で文章として問題ありません。された側は誰にそれをされたのかを言及する必要はありません。つまりその情報は隠しておくことができます。
「私は父におこられた」という文は一方で「父は私をおこった」と言い換えることができます。ちなみに言い換えたほうの文は能動態とよばれて、受動態の逆のものです。
誰を主に考えて話すかで言い方は違ってきますが、何が起きたのかはどちらの文からも理解できます。
この「父は私をおこった」という能動態の文においては、原則として英語のルールでは「私を」は省略できません。つまり「私を」がないと文として成立しません。
能動態では言わなければならない情報を受動態(受け身形)では言わずに隠しておくことができる、というのが受け身形の最大の利点です。
形と訳し方
受け身形の形と訳し方は以下のとおりです。
- 受け身形の形 = be動詞 + 過去分詞形
- 受け身形の訳し方 = ~される
過去分詞形の作り方は以下を参照ください。
~によって
受け身形の良い点は誰にされたのかを言わないでよいことなのですが、そうはいってもその言い方を学んでおくに越したことはありません。
~によって、~に = by
被害を表現する文法
受け身形は事件などのニュースで被害者の描写によく使われます。以下の例は被害者が一人の場合です。二人以上なら was は were になります。
- 殺害された:was killed
- ひかれた:was ran over
- 殴られた:was punched
- 蹴られた:was kicked
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