英語の動詞を理解するためには、自動詞と他動詞の理解は避けて通れません。このページの説明を読んできちんと学んでおきましょう。
目的語の有無
英語の動詞は目的語が必要か否かによって二つのグループに分けられます。
目的語が要らない動詞は「自動詞」で、目的語が要る動詞は「他動詞」と呼ばれます。

英英辞書等では自動詞を I 、他動詞を T と表記しています。
自動詞は自分自身で存在することが可能、だから目的語を従える必要がありません。
一方で、他動詞は他の言葉つまり目的語が常に必要です。
目的語とは何か
英語の場合、目的語は動詞のすぐあとに置かれます。
以下の例ではピンクの下線が目的語です。
- I eat pizza.(私はピザを食べる。)
- I drink water.(私は水を飲む。)
日本語だと、目的語は「~を」と訳されることが多いです。
例えば、「ピザ」を食べる、「水」を飲む、「本」を読む、など「」内の言葉が目的語です。
何を食べるのか、何を飲むのか、何を読むのか、その「何」が目的語にあたります。

目的語は「友達」に会う、「バス」に乗る、など「~に」と訳すほうがよい場合もあります。
前置詞の有無
自動詞と他動詞の使い方について、自動詞の後ろには前置詞が来ることができるが他動詞の後ろには前置詞が来ることはない、と表現することもできます。
他動詞の後ろには必ず目的語が来るので前置詞は置けません。目的語になれるのは前置詞ではなく名詞や代名詞です。
自動詞の例
目的語が要らない動詞を自動詞(Intransitive Verb)といいます。
- I go.(私は行く。)
- I swim.(私は泳ぐ。)
- The sun rises.(日は昇る。)
- Leaves fall.(葉は落ちる。)
- The war finished.(戦争は終わった。)

上記の例では「~を行く」、「~を泳ぐ」、「~を昇る」、「~を落ちる」、「~を終わった」と表現するのは不自然です。
だから、これらの動詞は目的語をとらない「自動詞」だということができます。
自動詞と修飾語
自動詞は目的語は要りませんが、修飾語(または修飾句)と一緒に使うことは多々あります。

「語」は単語が一つ、「句」は単語が複数から成っていると考えてください。
修飾語と修飾句をまとめて修飾語句とよぶことが結構ありますので、覚えておきましょう。
以下の例でピンクの線の部分が修飾語句です。
修飾語句は「どこに」「どこで」「どのぐらいのあいだ」「いつ」など、説明を加えたり情報を足したりしたいときに使います。
- I go to Singapore.(私はシンガポールに行く。)
- I swim in the sea.(私は海で泳ぐ。)
- I run for an hour.(私は一時間走る。)
- The sun rises every day.(日は毎日昇る。)
- The war finished on the 15th of August.(戦争は八月十五日に終わった。)
- Our school starts at 9 o’clock.(私たちの学校は9時に始まる。)

目的語と修飾語。ちょっと紛らわしいですね。
修飾語の見分け方
修飾語句の特徴は以下の通りです。
- 修飾句の一番前にはたいてい前置詞がある。
- to Singapore(シンガポールに)
- in the sea(海で)
- for an hour(一時間)
- on the 15th of August(八月十五日に)
- at 9 o’clock(九時に)
- 副詞は修飾語。
- slowly(ゆっくり)
- really hard(本当に一生懸命)
他動詞の例
目的語(~を)が必要な動詞を他動詞(Transitive Verb)といいます。
- I eat pizza.(私はピザを食べる。)
- I drink water.(私は水を飲む。)
- I read books.(私は本を読む。)
- I open the door.(私はドアを開ける。)
- I drive cars.(私は車を運転する。)
上記の例でピンクの線の言葉が目的語で、日本語では「~を」と訳すことが専らです。
上記の例で黄色い線の言葉が目的語が必要な他動詞。
何をたべるのか、何を飲むのか、何を読むのか、何を空けるのか、何を運転するのかを明らかにしなければ文が成り立ちません。
要するに、助詞の「を」が必要な日本語の動詞は他動詞なのです。